8月1日

  茄子の花


贈られた時間


7月下旬のある日、ある田圃に見つけた稲穂。
春の桜の開花のように、なんだか嬉しくなりました。
あと、1カ月。実りの時まで、
これから、「成熟」という言葉が、暑くなります。

その稲の、成熟の時間と共に、母のいのちの時間は、何に向かうのでしょう。
それぞれの、時間は、まったく関係ないようで、
どこかで、繋がっているのかもしれません。

先日、重い気配の天気と、母の病状の気掛かりを道連れに、
田圃の道を、散歩していたら、プール帰りの小学生の、
二人の女の子が、向こうから、歩いてきました。
二人の手に、それぞれ、大小1本づつのハスの葉っぱがありました。
彼女らは、そのハスの葉の真ん中に溜まる、
宝石のような水のつぶを、楽しんでいました。

犬が好きという、その少女らと、しばらく一緒に歩いていていたら、
私の傘の水を、ハスの葉に、落として欲しいと言うのです。
「この玉を、お母さんに見せてあげたい!」という彼女。
そうして、私も一緒に遊んでいたら、ハスの葉に溜まるのは、
結局、小さな小さな雨粒の集合なのだと知って、
なんだか、忘れていた小さな感動を貰いました。

最後は、雷の轟く中、3人で逃げ帰るように別れた出会いでしたが、
あの宝石のような水の時間が一つ、
私のこころに、今も、残っているようです。


だから、散歩は、不思議です。



   落ちていた葉

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